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2.8 電防の影響
電気防食の効果として、連続浸漬およびバラストタンクの間欠浸漬を模擬する腐食疲労試験を実施した。間欠浸漬は、2週間毎に海水連続浸漬(電防)と湿度100%で45℃〜50℃の空気とを交互に行なった。その結果、連続浸漬条件下と同様、間欠浸漬下でも電気防食により疲労寿命の改善が見られ、特に低応力域では、自然腐食条件に比べかなり長寿命となり大気中と比べても遜色はないことが分かった。また、Miner則を用いた寿命推定法を検討した。

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図2.8−1 連続浸漬および間欠浸漬における電気防食の効果

 

2.9 中間型試験片の腐食疲労試験中間型試験片を用いた腐食疲労試験を実施した。その結果、大気中および海水中において、構造モデルである中型試験片とほぼ同一の疲労寿命が得られた(図2.9−1)。これより、短寿命域データから得られた結果ではあるが、溶接構造体の疲労特性の把握が適切な形状寸法の模擬試験片を製作することにより、比較的経済的な軸荷重制御試験で実現できることが分かった。

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図2.9−1 中間型試験片における腐食疲労試験結果

 

 

 

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